低単価コンペからの脱出|
ポートフォリオがあるのに採用されない人が「直請け・制作会社パートナー」を目指すべき構造的理由

低単価コンペからの脱出|ポートフォリオがあるのに採用されない人が「直請け・制作会社パートナー」を目指すべき構造的理由

公募は「価格と実績」で横並びに比べられる場所・公式ヘルプで見る手数料と依頼形式・見つける経路と稼げる経路のずれ・3つの受注ルートの比較・制作会社が見る実務水準

クラウドソーシングで提案を重ねても採用されない理由は、提案文やポートフォリオの出来だけでは説明しきれません。先に見るべきなのは、自分が「誰に、何で比べられているか」です。公募型のプラットフォームでは、1つの募集に不特定多数が並びます。発注者がWebの専門家とは限らないため、比べる材料は価格と評価と実績件数に寄ります。卒業したばかりの人は実績件数で勝てないので、価格で勝負する形になりがちです。そこに受注者側の手数料が乗ります。

この構造の外に、比べる人と比べ方が違う受注ルートがあります。制作会社からコーディングを受ける「パートナー(下請け)」と、事業者から直接受ける「直請け」です。ただし、どちらもスクール課題とは別の水準で見られます。ポートフォリオがあるのに採用されない人が次に何を磨くべきかは、どのルートを選ぶかで変わります。

提案文の書き方やプロフィールの整え方は、ここでは扱いません(提案文は提案文の改善ポイントの記事へ)。代わりに、プラットフォームの公式ヘルプとフリーランス白書の数字で市場の仕組みを確かめ、独学で受注まで進んだ受講生の記録を読み、3つの受注ルートと制作会社が見る水準を表で比べます。

書き手のAddedPallasは、直接提案での案件獲得を前提に指導しているスクールです。とはいえ、プラットフォームを使うなと勧める記事ではありません。仕組みを知ったうえで、今の段階に合う場所を選ぶための材料として読んでください。

採用されないのは「どこで比べられているか」の問題

公募型のプラットフォームは、不特定多数の受注者を1つの募集に集める仕組みです。そこで受注者を比べる発注者は、Webの専門家とは限りません。この2つが重なると、比較の軸は価格・評価・実績件数のような「数字で並べられるもの」に寄っていきます。

クラウドワークスの区分では、ホームページ作成はコンペではない

「低単価コンペ」という言い方をよく見かけますが、クラウドワークスの公式ヘルプでは、依頼の形式が3つに分かれています(【共通】仕事の依頼形式について、2026年10月27日確認)。

形式 公式ヘルプの説明(要約) 例として挙がっている仕事
プロジェクト ワーカーと相談しながら金額・工程・納品日を決め、サービス上で契約する。成果物の修正依頼もできる アプリ開発、ホームページ作成、記事ライティング
タスク 公開状態で不特定多数に依頼し、作業フォーム上で完結する アンケート
コンペ 公開状態で不特定多数が提案した作品の中から、気に入ったものを採用する ロゴ、バナー、ネーミングなどのデザイン系

コンペ形式で依頼できるカテゴリは「デザイン」と「ネーミング・アイディア」と案内されています(【共通/コンペ形式】仕事の流れについて)。ホームページ作成は、依頼形式の説明でプロジェクト形式の例として挙がっています。2026年10月27日にクラウドワークスの「ホームページ作成」カテゴリの募集一覧(1ページ目の50件)を編集部で確認したところ、50件すべてがプロジェクト形式でした。作品を先に作って選ばれるのを待つコンペとは違い、提案を出して契約相手に選ばれる形です。

ただ、募集が公開され、多くの提案が1か所に集まる点はコンペと同じです。発注者から見れば、届いた提案を並べて1人を選ぶ「相見積もり」に近くなります。本記事で「公募」と書くときは、この公開募集の形を指します。

専門家でない発注者が比べられるのは、数字になる情報

公募の発注者には、店舗や小さな会社の担当者など、Web制作を本業としない人も含まれます。そうした発注者にとって、コードの保守性やデザインの再現度の差を読み取るのは簡単ではありません。読めない情報では比べられないので、判断は「いくらか」「評価は何点か」「何件やってきたか」「いつ納品できるか」に寄ります。

この4つのうち、卒業直後の人が勝てる可能性があるのは価格と納期だけです。実績件数と評価は、受注した後にしか増えません。ポートフォリオの作り込みで差をつける方法は発注者がポートフォリオで見る4点に書いていますが、どれだけ作り込んでも、比べる側が読めない部分は評価に反映されにくい。採用されない原因の一部は、作品の側ではなく市場の側にあります。

手数料は受注者が負担する仕組み

主なプラットフォームでは、受注者側に手数料がかかります。2026年10月27日に公式ヘルプで確認した料率は次のとおりです。

  • クラウドワークス: システム利用料はワーカー(受注者)が負担し、契約金額(税込)のうち「10万円以下の部分」に20%、「10万円超20万円以下の部分」に10%、「20万円超の部分」に5%。この利用料(税別)に消費税10%がかかる(【共通】システム利用料について)
  • ランサーズ: ランサー(受注者)のシステム手数料は契約金額(税込)の16.5%。プロジェクト・コンペ・タスクなど全方式が対象。別にクライアント側にも5.5%がかかる(システム手数料の詳細を教えてください)

公式ヘルプの計算方法に沿って、契約金額ごとの手取りを編集部で試算しました。振込手数料は含めていません。

契約金額(税込) クラウドワークスの利用料(税込)と手取り ランサーズの手数料と手取り
1万円 2,200円 → 手取り7,800円 1,650円 → 手取り8,350円
5万円 11,000円 → 手取り39,000円 8,250円 → 手取り41,750円
10万円 22,000円 → 手取り78,000円 16,500円 → 手取り83,500円
30万円 38,500円 → 手取り261,500円 49,500円 → 手取り250,500円

手数料は、仲介・決済・トラブル時の対応といったサービスの対価で、それ自体の高い安いをここで評価するつもりはありません。構造として押さえておきたいのは2点です。1つ目は、クラウドワークスの料率が段階制で、少額の契約ほど手取りに対する手数料の比率が高くなること。10万円以下の部分は、消費税を含めると契約金額の22%です。2つ目は、手取りを守るには契約金額を上げる必要があるのに、価格で比べられる公募ではそれがいちばん難しいことです。卒業直後に受けやすい少額案件ほど、この2つが同時に効きます。

反対に、プラットフォームならではの安心もあります。たとえばコンペ形式では、発注者が先に仮払いをしてから募集が公開されます(仕事の流れについて)。代金を取りはぐれる心配を、仕組みの側が引き受けてくれる。この安心と手数料が引き換えになっている、と理解しておくと判断しやすくなります。

仕事を「見つける場所」と「稼げる場所」はずれている

フリーランスへの調査では、クラウドソーシングは仕事を見つける経路として2割強の人が使っている一方、最も収入が得られる経路として挙げた人は6%弱でした。

出典は、一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会の「フリーランス白書2026」(2026年6月発行)です。2025年11月に実施した調査で、副業者を除く独立系フリーランスとパラレルキャリア活動者1,426名が集計対象です。

経路 仕事を見つける経路
(複数回答)
最も収入が得られる経路
(単一回答)
人脈(知人の紹介含む) 68.3% 32.3%
過去・現在の取引先 58.3% 29.3%
自分自身の広告宣伝活動 32.9% 6.9%
エージェントサービス 26.6% 14.9%
クラウドソーシング 21.2% 5.8%
求人広告 19.2% 7.8%

読むときの注意が2つあります。この調査はフリーランス協会のメールマガジンと公式SNSで告知して集めた回答で、Web制作者だけの数字ではありません。また、独立して働く人が対象なので、副業で始めたばかりの人の実感とは違う可能性があります。

それでも、形ははっきりしています。最も稼げる経路の上位2つは、人脈と、過去・現在の取引先です。どちらも「一度つながった相手から、次の仕事が来る」経路で、不特定多数との比較を経ていません。白書の人数で計算すると、クラウドソーシングを仕事を見つける経路に挙げたのは303人、そこを最も収入が得られる経路に挙げたのは83人です。クラウドソーシングを使っている人のうち、主な収入源になっているのは3割弱(約27%、編集部の計算)にとどまります。入口としては使われているのに、主な収入源にはなりにくい経路だと読めます。

受講生の実例|独学で受注した人が、どこで行き詰まったか

当校の受講生、皆藤翔太さんは、入会前に独学でWeb制作を学び、クラウドソーシングで受注まで進んだ方です。その経緯を本人がnoteに書いています(独学でWeb制作を始め、案件も獲得できた。それでも私がスクールに入った理由、2026年10月11日公開)。以下は本人の記述に沿った要約です。

皆藤さんは、ある程度サイトを作れるようになった段階でクラウドソーシングでの営業を始めました。応募し、返信がなければ別の案件に応募する。それを続けるうちに、少しずつ受注できるようになります。印象に残っている案件として挙げているのが、納期3日のコーディング案件です。深夜まで作業を続け、報酬は1万円でした。依頼内容の確認や連絡、修正対応の時間まで含めて時給換算すると、かなり低い金額になったと書いています。

本人が続けて書いているのは、単価を上げる方法が分からなかったことです。noteには、そのとき浮かんだ問いが並んでいます。

より高い技術を身につければよいのか。
営業方法を変えるべきなのか。
制作会社から仕事を受けるべきなのか。
直接お客様から依頼を受けるべきなのか。

(皆藤翔太さんのnoteより一部を引用)

その後、当校が開いていた勉強会に複数回参加し、卒業生が単価10万円のコーディング案件を受注しているという話を聞きます。皆藤さん自身が、サイトの規模や作業範囲、求められる技術が違うので2つの案件は単純に比べられない、と断っています。そのうえで「クラウドソーシングに掲載されている案件を中心に探していたため、低単価の案件しか見えていなかったのかもしれません」と振り返っています。

この記事の読者に関係が深いのは、本人がスクールに求めたものの書き方です。案件を獲得するための表面的な営業方法だけではなく、制作物の品質を高めること、仕事として求められる基準を知ること、第三者からフィードバックを受けること、高単価の案件を任せてもらえる技術力。営業方法の先に挙がっているのは、品質と基準です。「サイトを完成させることはできても、そのコードが適切なのか(中略)自分だけでは判断できませんでした」という一文もあります。

このnoteは入会を決めた時点までの記録で、単価が上がった結果は書かれていません。本人も、スクールに入ってすぐに単価が上がるわけではない、と書いています。この実例から読み取れるのは成果ではなく、「どこで取るか」と「どの基準で作るか」がセットの問題だという気づきです。

3つの受注ルートを比べる|公募・制作会社パートナー・直請け

3つのルートの違いは、比べる人と比べ方です。公募は専門家でない発注者が多数の候補を並べ、制作会社パートナーは専門家が品質を見て継続相手を選び、直請けは事業者本人が少数の候補と話して決めます。

比べる項目 公募(クラウドソーシング) 制作会社パートナー(下請け) 直請け
発注者 店舗・企業の担当者など。Webの専門家とは限らない 制作会社のディレクターやエンジニア。Webの専門家 事業者本人。Webの専門家とは限らない
比べられるもの 価格・評価・実績件数・納期 コードの品質、デザインの再現度、納期と連絡の確実さ 事業の悩みを分かってくれるか、任せて安心か
比較相手 1つの募集に多数 その会社が抱える外部パートナー 少数。紹介や直接提案なら、他に候補がいないこともある
手数料 受注者側にかかる(前章) 仲介がなければかからない 仲介がなければかからない
仕事の範囲 募集文に書かれた範囲 コーディングなど工程の一部。要件整理やデザインは制作会社側 ヒアリングから公開、保守まで一式になりやすい
続き方 案件ごとに募集を探す 品質が合えば、次の案件が同じ会社から来る 公開後の更新・保守や、紹介につながる
入口の見え方 募集が一覧で見える 見えにくい。パートナー募集のページや業務委託の求人、紹介 見えない。自分で相手を探して提案する

表は、よくある形を当校の運営上の見立てで並べたものです。会社や案件によって例外はあります。

制作会社パートナーは「専門家に品質で選ばれる」ルート

制作会社は、自社で受けた案件の工程の一部を外部に任せることがあります。ヒアリングやデザインは制作会社が済ませ、カンプ(完成イメージ)と仕様を渡されてコーディングを担当する、という形が代表的です。

このルートの特徴は、発注者が専門家だという点にあります。公募では見てもらいにくいコードの中身やデザインの再現度を、相手は見ることができる立場です。実績件数が少なくても、品質で判断してもらえる余地が公募より大きい。ポートフォリオの記事では、GitHubのリンクは店舗オーナーや小さな会社の担当者には読めない、と書きました。制作会社のエンジニアには読めます。同じポートフォリオでも、見せる相手で効く部分が変わります。

代わりに、ごまかしが利きません。見た目が近いだけのコードや、修正のたびに崩れる構造は、1回目の検品で分かります。いったん信頼されれば同じ会社から次の案件が来やすい半面、1回目で基準に届かなければ、次の依頼は来にくくなります。入口が公開されていないことが多い点も、公募より不利です。

直請けは「比べられにくいが、全部を引き受ける」ルート

直請けは、事業者から直接受注する形です。知人の紹介や直接の提案から始まる場合、そもそも他の候補がいないこともあります。価格の横並びから抜けやすいのが最大の利点です。

そのぶん、仕事の範囲が広くなります。何を作るかを決めるヒアリング、見積もり、デザイン、実装、サーバーへの公開、公開後の更新まで、間に入る人がいません。契約や支払いの取り決めも自分で行います。なお、2024年11月1日に施行されたフリーランス・事業者間取引適正化等法では、事業者がフリーランスに業務を委託するときの取引条件の明示や、期日までの報酬の支払いが定められています(公正取引委員会の解説ページ)。プラットフォームの外で受けるなら、仕組みの代わりに自分で知っておく部分です。

直接提案の具体的な進め方(提案先の探し方や件数の目安)は副業の始め方5ステップにまとめています。直接提案にしても、始めたばかりの頃は10件出して1〜2件決まるかどうか(受注率1〜2割以下)が目安です。比べられにくいことと、簡単に決まることは別の話です。

どのルートを優先するかは、今の自分の強みで決める

実装の品質には自信があり、ヒアリングや営業は苦手。そういう人は制作会社パートナーが合います。品質を見てくれる相手のほうが、強みが評価に変わりやすいからです。発注者と話すのが苦にならず、相手の事業の悩みを聞き出せる人は、直請けのほうが力を出せます。

どちらにも自信がない段階なら、公募は「実績と評価を得る場所」として期間を区切って使う選択もあります。そのとき、何件やったら単価を上げるかを先に決めておく考え方は稼げずに辞める人の共通点に書いています。区切りを決めないまま公募にとどまると、消耗が長引きやすくなります。

制作会社パートナーで求められる水準は、スクール課題と何が違うか

いちばん大きな違いは、評価する人がプロになることです。スクール課題は「完成したか」で見られやすいのに対し、制作会社の検品では「そのまま顧客に納品できるか」「他の人が後から直せるか」まで見られます。

要件の曖昧さや修正の往復、納期の重さといった、スクール課題と実案件の一般的な違いは実務支援の記事の4つの違いに書きました。ここでは、発注者が制作会社、つまり専門家である場合に絞って、見られる点を並べます。

観点 スクール課題で通る状態 制作会社の検品で求められやすい状態
デザインの再現 見た目がカンプに近い 余白・行間・文字サイズがカンプの数値と合っている(ピクセルパーフェクト)
コード 動いていて、自分が読める 別の人が引き継いでも直せる命名と構造になっている(保守性)
表示の確認 自分のPCとスマホ幅で崩れない 指定されたブラウザと画面幅の間で崩れない。中間の幅も含む
納品の形 完成したファイルを提出する 指定のフォルダ構成と画像形式で渡す。サーバーへのアップまで担当することもある
速さ 期限に多少の幅がある 決められた納期に加えて、修正依頼に応える速さも見られる
やり取り 分からないことを講師に聞く 仕様の不明点を着手前にまとめて確認し、進捗を自分から報告する

表の右列は、制作会社の検品で見られやすい点を当校の運営上の見立てでまとめたもので、会社ごとに基準は違います。このうちデザインの再現(ピクセルパーフェクト)、保守性のあるコード、納品スピード、サーバーへのアップは、当校のカリキュラムでもSTEP3(上級レベル)と習得スキルの欄に実務向けの項目として載せています。

ポートフォリオがあるのに採用されないなら、自分の作品が左列の水準で止まっていないかを先に確かめてください。よくあるのは、見た目はできているのに、カンプと重ねると余白がずれている。動きはついているのに、クラス名に規則がなく、どこを直せばよいか本人以外には分からない、という状態です。公募ではこの差が評価に表れにくいので、気づかないまま応募を続けてしまいがちです。

制作会社にとって、外部パートナーの品質はそのまま自社の品質です。基準に届かないコードは社内で直す手間が増えるので、安く受けてくれるというだけでは任せにくい。ここが、価格で比べられる公募との決定的な違いです。

今の水準を、自分で確かめる3つの方法

右列に届いているかは、次の3つで確かめられます。どれも、公募に応募する前にできます。

  1. カンプと重ねて差分を見る: ポートフォリオの1本を、元のデザインと同じ幅で重ねて表示し、余白と文字サイズのずれを数える。ずれの直し方はCSSのレイアウトが崩れる原因の記事に症状別でまとめています
  2. 1か月前のコードを、他人のつもりで直してみる: 見出しの色を1つ変えるだけで、どのファイルのどこを触ればよいかすぐ分かるか。迷うなら、命名と構造が保守性の基準に届いていない
  3. 第三者にコードを見てもらう: 自分の判断だけでは、適切かどうかが分からない部分が残ります。皆藤さんが書いていたのも、この点でした。現役のエンジニアに一度見てもらうと、右列とのずれが具体的に分かります

デザインとコーディングの両方を学んで、どちらの水準も届いていないと感じる方は、コーディングに重心を移す4つの手順から始めてください。

直請けを目指す場合は、これに加えて、発注者の目的から作品を組み立て直す力が要ります。その手順は卒業制作を作り替える5ステップに書いています。

クラウドソーシングは「やめる」より「位置づけ直す」

公募をすぐにやめる必要はありません。変えるべきなのは、そこを主な収入源として期待する位置づけです。

公募には、募集が一覧で見えること、仮払いのような支払いの仕組みがあること、評価が公開で積み上がることといった利点があります。最初の1件の実績を作る場として使う人もいます。問題になるのは、期間も目的も決めずに、価格で比べられる場所で応募を続けることです。

位置づけ直すときの順番は、次のとおりです。

  1. 公募で受けた案件は、実績と評価を得るための期間と決め、件数か期間で区切る
  2. その間に、前章の表の右列の水準まで品質を上げる。第三者のレビューを受ける
  3. 品質に自信がつけば制作会社パートナーへ、発注者と話す力を伸ばしたければ直請けへ、軸足を移す

どれだけ続けても結果が出ないときの判断基準(提案件数での撤退ライン)は撤退ラインの記事に、経過月数から詰まっている区間を探す方法は案件獲得までの時間軸の判定表にあります。

AddedPallasの業務委託制度と、制作会社パートナーの共通点

当校には、条件を満たした受講生が、当社の抱える実際の実務案件を業務委託で担当する制度があります。案件を持つ側から品質を見られて、工程を任されるという点は、本記事でいう「制作会社パートナー」と共通します。ただし対象者は限られ、保証もありません。

カリキュラムは5段階です。STEP3(上級レベル)で、ピクセルパーフェクト、保守性のあるコード、納品スピードを扱います。STEP4(特級レベル)でJavaScriptによる複雑な動きを組み、STEP5では納期を設定したテスト案件を一人で作り、商品レベルのサイトになっているかを評価します。カリキュラムのページには、法人案件の実務を意識して作っていると書いています。前章の表の右列のうち、再現・保守性・納品スピード・サーバーへのアップは、在学中に扱う項目です。

業務委託制度の対象は、テスト案件に合格し、さらに当社CTOとの面接に合格した方のみです。業務委託制度は保証ではありません。一般的な制作会社パートナーとの違いは、必要なときに当社がサポートに入れることです。制度の詳しい中身は実務支援の記事で説明しています。

なお、プラットフォーム上での応募の通し方を短期間で知りたいという目的には、直接提案を前提にしている当校の指導は向きません。

よくある質問

クラウドソーシングでWeb制作の案件が取れないのは、スキル不足が原因ですか?
スキルだけが原因とは限りません。公募型のプラットフォームでは、1つの募集に多くの提案が集まり、Webの専門家とは限らない発注者が選びます。そのため価格・評価・実績件数で比べられやすく、実績の少ない人は品質を見てもらう前に外れることがあります。ただし、品質がプロの基準に届いていないために外れる場合もあるので、第三者にコードを見てもらい、どちらが原因かを切り分けてください。
クラウドワークスとランサーズの手数料はいくらですか?
2026年10月27日に公式ヘルプで確認した内容です。クラウドワークスは受注者の負担で、契約金額(税込)の10万円以下の部分に20%、10万円超20万円以下の部分に10%、20万円超の部分に5%がかかり、この利用料に消費税10%が加わります。ランサーズは受注者のシステム手数料が契約金額(税込)の16.5%です。料率は変わることがあるので、最新の値は各社の公式ヘルプで確認してください。
クラウドソーシングはやめたほうがいいですか?
すぐにやめる必要はありません。募集が見つけやすく、支払いの仕組みや評価の仕組みがある点は利点です。避けたいのは、期間や目的を決めずに価格で比べられる場所で応募を続けることです。実績を作る期間として区切り、その間に品質を上げて、制作会社パートナーや直請けへ軸足を移す使い方をおすすめします。
制作会社のパートナー(下請け)案件はどこで探せますか?
公募のように一覧になっていないことが多く、制作会社のサイトにあるパートナー募集のページ、業務委託の求人、勉強会や知人からの紹介が主な入口です。応募するときは、作品の見た目だけでなく、コードの構造やデザインの再現度を見てもらえる形で渡してください。相手は専門家なので、そこが判断材料になります。
制作会社パートナーと直請けは、どちらから始めるべきですか?
今の強みで決めてください。実装の品質に自信があり、営業やヒアリングが苦手なら、品質を見てくれる制作会社パートナーが向いています。発注者と話して悩みを聞き出すのが得意なら、直請けのほうが力を出せます。直請けはヒアリングから公開、保守まで一人で受け持つことが多い点を前提にしてください。

まとめ|作品の出来より先に、比べられる場所を選ぶ

  • 公募型のプラットフォームでは、Webの専門家とは限らない発注者が多数の提案を並べるため、価格・評価・実績件数で比べられやすい。クラウドワークスではホームページ作成はコンペ形式ではなくプロジェクト形式の例だが、公開募集である点は同じ
  • 手数料は受注者側にかかる。クラウドワークスは10万円以下の部分が20%(税別)の段階制で、少額案件ほど手取りへの影響が大きい
  • フリーランス白書2026では、クラウドソーシングは仕事を見つける経路として21.2%が使う一方、最も収入が得られる経路に挙げたのは5.8%(利用者の3割弱)。上位は人脈と過去・現在の取引先
  • 制作会社パートナーは専門家に品質で選ばれるルート、直請けは比べられにくい代わりに全工程を引き受けるルート。どちらを優先するかは今の強みで決める
  • 制作会社の検品では、カンプとの一致、保守性、表示確認、納品の形、修正の速さ、報告まで見られやすい(当校の見立て)。スクール課題の「完成した」とは基準が違う

どのルートから狙うのがよいか迷ったら、無料カウンセリングで相談できます。今の作品と、目指したい働き方を話してください。

この記事を書いた人

AddedPallas編集部
実務特化型オンラインプログラミングスクール「AddedPallas」(運営: 株式会社SynerCreate)の編集チーム。受講生の学習データとカウンセリングで寄せられる相談をもとに、未経験からWeb制作・プログラミングで収入を得るための情報を発信しています。

監修: AddedPallas 現役エンジニア講師(サポート体制はこちら)
Web制作・フロントエンド開発の実務と並行して受講生の指導を担当。本記事の受注ルートの比較と、制作会社の検品で見られる水準は、講師陣のWeb制作の受発注経験に基づいて監修しています。

制作プロセスについて: 本記事は編集部が執筆し、現役エンジニア講師が内容の正確性を監修しています。クラウドワークスとランサーズの依頼形式と手数料は、2026年10月27日に各社の公式ヘルプで確認しました。手取りの金額は公式の計算方法に沿った編集部の試算で、振込手数料を含みません。受講生の実例は本人のnoteの記述に基づきます。受注ルートの比較は当校の運営上の見立てで、成果を保証するものではありません。本記事はスクール運営者による執筆であり、その立場を本文中に開示しています。

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