ポートフォリオを作っても案件が来ない理由
|副業の始め方をそこで間違える人が多い

ポートフォリオを作っても案件が来ない理由|副業の始め方をそこで間違える人が多い

来ない3パターン・発注者が見る4つのポイント・受注逆算の4ステップ — 差別化と成果から逆算するポートフォリオ設計

「ポートフォリオはできました。でも案件が来ません」。無料カウンセリングで、独学や他スクールで学んできた方からこの相談を受けない月はありません。作品を見せてもらうと、出来には正直、差があります。高度なJavaScriptの動きや目を惹くデザインまで作り込めた作品は、並んだポートフォリオの中で明らかに違って見えます。技術力は、それ自体が差別化です。

そのうえで、案件が来ない原因は2段階で考えてください。1段階目は、他と差がつく水準まで作り込めているか。足りなければ学習で上げるしかありません。2段階目は、よくできた作品なのに来ないケースで、原因は作品ではなく設計にあります。「作れば来る」という前提そのものが違っていて、ポートフォリオは飾って待つ名刺ではなく、こちらから届ける提案に添える判断材料です。副業の始め方の順番をそこで間違えると、どれだけ作り込んだ作品でも仕事につながりません。

最初に断っておくと、この記事もWeb制作スクールの運営者が書いています。当校の添削とカウンセリングで見てきた「来ないポートフォリオ」の共通点をそのまま書くので、どこで学んでいる方にも使える内容のはずです。

「作れば案件が来る」は、順番が逆

ポートフォリオを作ること自体は正しい判断です。間違いが起きるのは、その先の設計です。

カウンセリングに来る方が読んできたという「始め方」記事の手順は、ほぼ共通しています。学習する、ポートフォリオを作る、応募サイトに登録して応募する。この手順は「応募して、選ばれるのを待つ」前提で書かれています。待つ設計のなかでは、あなたのポートフォリオは大量の応募の中の1枚です。実績ゼロの人が、実績のある応募者と同じ列に並んで選ばれるのを待つ。ここが、作っても来ない構造の入り口です。

当校が教えているのは待たない設計です。発注者になりそうな相手へ、こちらから提案を届ける。クラウドソーシングに依存しない直接提案のやり方で、道のり全体は副業からフリーランスへの解説記事に書いています。この前提に立つと、ポートフォリオの役割が変わります。「見つけてもらうための名刺」ではなく、「提案文と一緒に届ける、任せられるかどうかの判断材料」。役割が変われば、作るべき中身も変わります。まず、来ないポートフォリオの共通点から見ていきます。

案件が来ないポートフォリオ、3つのパターン【添削・相談の現場から】

カウンセリングと添削で見てきた「作ったのに来ない」ケースは、ほぼ次のどれかに当てはまります。

パターン1: 届けていない — 公開して、待っている

作って、URLをプロフィールに載せて、待つ。一番多いのがこれです。相談で最も多い質問は「何本作れば案件が来ますか」ですが、この質問の前提がすでに待ちの発想です。ポートフォリオは見られて初めて機能します。届ける手段(提案)を持たないまま本数を増やしても、閲覧ゼロが続くだけです。10本近く作り込んだのに1件も問い合わせがない、という方の相談を受けたことがあります。聞けば、作品づくりに充てた期間は半年分。作品は良かった。だからこそ、その半年の半分でも提案に回していたらと、聞いていて惜しくなりました。

パターン2: 題材が「自分の作りたいもの」— 発注者が判断できない

趣味の情報サイト、架空の多機能アプリ。技術的には立派でも、たとえば美容室のオーナーはそこから「うちの店のサイトを頼めるか」を判断できません。発注者は作品を鑑賞しているのではなく、自分の仕事の完成予想図として見ています。予想図にならない作品は、どれだけ凝っていても判断材料になりません。学習の集大成として作りたいものと、受注のために見せるものは、分けて考える必要があります。

パターン3: 説明がない — なぜこの設計かを語れない

当校の添削で講師が最初に確かめるのは、実は作品そのものではありません。「この構成にした理由を説明してください」への答えです。ここで止まる作品は提案文に落とせず、発注者との会話にも耐えられません。特にスクールの卒業制作を「作らされたまま」出しているケースでは、色・レイアウト・導線の理由を質問された瞬間に詰まります。発注者にとって説明のない作品は、修正を頼んだときに何が返ってくるか分からない不安材料です。

発注者はポートフォリオのどこを見るか

発注者は採用担当者ではありません。技術一覧を読み解く知識もありません。見ているのは次の4点です。

見るポイント 発注者の頭の中 ポートフォリオ側で示すもの
仕事の水準か お金を払う品質だろうか 実在の企業サイトと並べて見劣りしない作り
自分の用途に頼めるか うちの業種・目的で頼めるだろうか 発注者の業種・目的に寄せた題材
成果につながりそうか 頼んだら売上や集客に効きそうか 予約・問い合わせ・購入など目的から逆算した導線と、その説明
やり取りできる相手か 説明が通じるか、修正を頼めるか 設計意図と対応範囲の説明文

水準の面で補足すると、スクロールに合わせたアニメーションのような高度なJavaScriptの動きや、目を惹くビジュアルは大きな差別化になります。世の中のポートフォリオの多くは静的な模写で止まっているため、動きまで作り込んだ1本は、並んだ瞬間に目立ちます。そして発注者が最後に欲しいのは「かっこいいサイト」ではなく自分の売上や集客です。目を惹く技術と、成果につながる導線。この2つが揃った作品は、それだけで候補の上位に入ります。

使用技術のリストやGitHubのリンクは、エンジニア採用の文脈では効きますが、副業の最初の発注者になる店舗オーナーや小さな会社の担当者には読めません。相手が読めるもので判断材料を揃える。実務支援の解説記事のFAQに書いた「ポートフォリオは必要条件であって十分条件ではない」の中身が、この4点です。

案件につながるポートフォリオの作り方(4ステップ)

作り方は、受注から逆算した順番に置き換えるだけです。

  1. 想定発注者を決める。業種と目的まで具体的に(例: 個人経営の飲食店の、新規客向けサイト)。「誰にでも対応できます」は、発注者から見ると「うちの業種は分かっていない」と同じです。前職や身近な業界があるなら、そこが最有力候補です
  2. その発注者向けの、実在水準の作品を作る。架空の店で構いませんが、設定は実在の業種に寄せます。実際の同業サイトと並べて見劣りしないか、スマートフォンで崩れないか。この2つで水準を確かめたうえで、スクロール連動のアニメーションなど高度なJavaScriptの動きを1箇所仕込むと、他のポートフォリオとの差別化になります
  3. 説明を添える。なぜこの構成か、なぜこの配色と導線か、その導線が予約や問い合わせ(発注者の売上)にどうつながるか、どこまで対応できるか。作品ページに短く書き、質問されたら口頭で答えられる状態にします。説明は後付けの飾りではなく、パターン3の裏返しです
  4. 提案とセットで届ける。完成度を上げ続けて本数を積むのではなく、1本できた段階で提案を始めます。提案文の書き方・単価・継続案件化は副業からフリーランスへの解説記事のステップ4以降に書いています

この順番で作ると、ポートフォリオと提案文の内容が最初からつながります。逆に、ステップ4の前で止まって完成度を磨き続けるのが定番の失敗です。やり切ってから判断するための撤退ラインは「プログラミング副業はやめとけ」を検証した記事に書きました。

よくある質問

ポートフォリオは何本必要ですか?
本数より先に、届け方を決めてください。1本で提案を始めて、提案と並行して増やしていくのが当校の勧める順番です。本数を判断基準にするなら、作品3本と提案50件をやり切ってから続けるかを判断する、という撤退ラインの考え方を別記事で書いています。
スクールの卒業制作をそのまま使ってもいいですか?
条件付きで使えます。条件は、なぜこの設計にしたのかを自分の言葉で説明できることです。卒業制作を受注用に引き上げる具体的な手順は卒業制作を作り替える記事で解説しています。
実績ゼロでも案件は取れますか?
実績の代わりになるのが、発注者に寄せた作品と説明と提案のセットです。発注者が見ているのは過去の実績リストというより「自分の頼みたいものを、この人は作れそうか」です。そこを作品で示して、実績ゼロから受注に至った受講生は実際にいます。
プログラミング副業で月5万円は稼げますか?
到達している人はいますが、期間と水準は学習時間と提案量に左右されます。保証できる数字ではありません。単価の相場観や初案件までの道のりは、副業からフリーランスへの解説記事で具体的に書いています。

まとめ|ポートフォリオは「待つ名刺」ではなく「届ける資料」

要点を置いておきます。

  • 案件が来ない原因は2段階。まず高度な動きや目を惹く作りで他と差がつく水準か。次に、よくできていても「作れば来る」という待ちの設計になっていないか。ポートフォリオは提案に添えて届ける判断材料と捉え直す
  • 来ないパターンは、届けていない・題材が自分本位・説明がない、の3つ。発注者が見るのは、仕事の水準か・自分の用途に頼めるか・成果につながりそうか・やり取りできる相手か
  • 作る順番は受注からの逆算: 想定発注者→実在水準の題材→説明→提案とセットで届ける。1本できたら提案を始め、完成度磨きで止まらない

作りかけのポートフォリオを、当校の無料カウンセリングに持ち込んでもらって構いません。発注者の目でどう見えるか、どの業種に寄せると提案につながるかを、その場で一緒に見立てます。

この記事を書いた人

AddedPallas編集部
実務特化型オンラインプログラミングスクール「AddedPallas」(運営: 株式会社SynerCreate)の編集チーム。受講生の学習データとカウンセリングで寄せられる相談をもとに、未経験からWeb制作・プログラミングで収入を得るための情報を発信しています。

監修: AddedPallas 現役エンジニア講師(サポート体制はこちら)
Web制作・フロントエンド開発の実務と並行して受講生の指導を担当。本記事のポートフォリオ添削・案件獲得に関する記述は、当校の添削実績とカウンセリングでの相談実例に基づいて監修しています。

制作プロセスについて: 本記事は編集部が執筆し、現役エンジニア講師が内容の正確性を監修しています。本記事はスクール運営者による執筆であり、その立場を本文中に開示しています。

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